次世代に託すこと

今朝の静岡新聞の「時評」欄に、慶応大学名誉教授の矢作恒雄氏が「海外経営者が言い残したこと」と題したコラムを書いていた。今年6月中旬、新興国17カ国23人の経営者が日本で二週間の経営セミナーを行い、大きな感動を受けて帰国したと云うものだった。その参加者たちが口を揃えてこう云ったという。

【外から見るとこの20年間日本は自信喪失したかに見えるし、そう指摘する人が世界中に数多くいる。しかし、街で出会った日本人の親切や、ごく普通の人達が当たり前の様に約束や規律を守り、勤勉を重んじ、自己主張より和を優先させていることを目の当たりにし、この平均的日本人の質の高さこそ、日本の真の強みであることを再確認した】

それに対して矢作氏は「日本の強みが我々の祖先が何千年もかけて培ってくれた我々の考え方・生き方なのであれば、他の国の人たちが一朝一夕で追いつくわけにはいかない。祖先から受け継いだ資質に自信を持ち、次世代にしっかりバトンタッチして行く・・・これが我々に課せられた使命なのである」と結んでいる。

これを読んでオレは「何てノー天気な学者だろう」と呆れてしまった。たった二週間の滞在。それも限られた場所しか行ってないだろう外国の人たちのお世辞たらたらの外交辞令(きっと日本政府からの招待で来日したのではないだろうか?)にこんなに無邪気に喜んでる、、、まぁ、これが典型的な日本人の姿なのかな~~。

連日のように政治家や官僚などが嘘をつくのを見て、殆どの国民が約束や規律を守ることなんかバカらしいと思い始めているよ。それに勤勉なんかより、不労所得を求めてどれだけの国民が詐欺に引っ掛かってるんだろう?地域社会においてさえ和が保てず個がどんどん引きこもり、隣の人さえ知らないという人が多くなってきている。

大体日本は民主主義国家の中で自殺率が世界一なんだよ。そろそろ日本人は、「日本の強みは我々の祖先が何千年もかけて培ってくれた我々の考え方・生き方」が、グローバル化した現代において世界に通用しなくなってきていることを早く自覚すべきだろう。島国日本ではなく、地球の中の一国家として再スタートをしなければいけない時期にきているのではないだろうか?

その為には人を押しのけても自己主張しなければいけない時もある。そもそも日本人の勤勉さなんて欧米にとっくに追い抜かれている。学問の上でもお隣の国や北欧の国々において行かれた。国の幸福度だってランクが大分下だよ。これで平均的日本人の質が高いなんて何を根拠に言ってるのだろうか?

それにしてもいいな~、ガクシャとかヒョウロンカは、、、こんな愚にもつかないことを書いて金をもらえるんだからね。今オレ達は、次世代に受け継いでいくものをしっかり検証しなければいけない時期に来ている。






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2010年08月03日 Posted by臥游山人 at 17:52 │Comments(0)日々雑感

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