自戒

かなり前の話になるが、ひとりの女性がヤングカレッジの事務所を訪ねてきた。聞けば「ヤングカレッジのお手伝いをしたい」との有難い話だった。パソコンが得意なので、ホームページの管理や広報を手伝ってくれると言う。

それならボランティアスタッフとして頼みたいと言ったら、出来たら役を付けてくれと言う。「どういうこと?」と聞いたら、〇〇部長ということらしい。人にも色々とお願いしたり対外交渉するのにちゃんとした役がついてないと頼めないとのことだった。

オレは、「ヤングカレッジは法人として活動しているので、そこまでの気持ちがあるなら正会員か理事になってもらえないか?」と聞いてみた。この辺から話の雲行きがおかしくなってきた。彼女は、「そんなにハードルを上げられたらやる気も萎えてしまう」と言い出したのだ。

「私は好意で手伝うと言ってるのだから、やりたい時にやって、やめたくなったらいつでもやめれるようにしてくれ」という。ボランティアスタッフという形ならそれでもいいけど、役付きとなるとそれなりの責任が伴うよ、とオレが説明したら彼女の顔が一変した。「責任なんか持たされたら、誰も手伝いませんよ!!」と捨て台詞を残して彼女は事務所を飛び出していった。

楽しそうなものにはすぐ興味を示すけど、ちょっとでも自分に負担がかかりそうになるとさっと後ろを向いて知らん振りをする。自分達の為に無償で奉仕してくれている人の存在を思いやる想像心のかけらも無い日本人が、今、本当に多くなった。その意味では、自分から手伝おうかと事務所まで訪ねてきた彼女はまだましな方かも知れないね。

団体をやっていると様々な人間模様が見えてくる。人の優しさや人情に触れて心温かくなる時もあれば、人の狡さや醜さを見せられて落ち込む時もある。

ヤングカレッジの役員はそれを繰り返しながら逞しく成長し続けている。人生は綺麗なものばかりではない。汚いものも一杯ある。いやむしろ汚いものの方が多いかもしれない。だからこそ綺麗なものがより鮮明に見えてくるんだよ。

そういうオレも、、、60年も生きて、、、随分汚れて穢れてしまったんだろうな~~。

・・・自戒を込めて・・・







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2009年12月06日 Posted by臥游山人 at 17:27 │Comments(0)NPO法人ヤングカレッジ

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