歌うマジシャン

友人のケンさんからDVDが届いた。ケンさんは日本奇術協会の専務理事を務める日本を代表するマジシャンだ。実はケンさん、去年から体調を崩していた。心配になっていたので、ケンさんを励ますつもりでオレの書いた詩を送った。その詩にケンさんが曲をつけて上野のフォーク居酒屋「旅のつづき・・・」というところで発表したDVDだった。ケンさんは歌が大好きなのだ。自分のマジックショーでも歌を取り入れ独自の世界を切り開いている。

演歌っぽくていささか気恥かしいが、こういう詩だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

人を信じて裏切られ     女(ひと)を愛して傷ついた
子犬が親を探すよに     夢を探して彷徨(さまよ)った
思えばオレの青春は     各駅停車の旅だった
ひとつひとつの駅に降り   夢を探してみたけれど
出口の見えない駅ばかり・・・

五十を少し超えた頃     やっと生活(くらし)に陽がさした
人と争うこともなく       孫の笑顔が宝物
そろそろオレも人生の    急行列車に乗ったのか
心の奥に閉じ込めた     残り火仄(ほの)かに揺らすよな
駅がこの先あるだろか・・・

やけを起こした時もある   世間を怨(うら)んだ時もある
そんな昔の想い出を     懐かしんでは涙する
そうしてオレは最終の    特急列車に乗るのだろう
鞄ひとつも持たないで    山の向こうにあるという
夕日に染まる愛の駅・・・     

終着駅を目指す旅・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

DVDの中でケンさんは、緊張しつつも楽しそうに歌っていた。国安修二さんというプロが隣で伴奏してくれて、なかなかいい曲になっていた。オレはケンさんの元気そうな顔が見れて嬉しくなった。

ケンさんには今度中学に上がる息子がいる。これが自慢の息子で天才的に落語が上手い。この子がこのたび林家木久扇師匠に弟子入りし、めでたく林家門下となった。ジャンルは違うけど、親子で同じ世界に棲むことになる。これがケンさん嬉しくて仕方がないようだ。歳がいってからの子供なので尚更だろうね。

詩の中では「孫の笑顔が宝物」としたが、ホントは子供のこと。確かケンさんのお父さんも同じ世界だったはず、、、と、いうことは、、、三世代か~~・・・すごいもんだね。






同じカテゴリー(交遊録)の記事画像
青空うれし師匠
三日月会新年会
ウグイス
すずきじゅんいち・榊原るみ夫妻
春日三球師匠
扇子
同じカテゴリー(交遊録)の記事
 青空うれし師匠 (2015-01-31 21:47)
 三日月会新年会 (2015-01-11 16:12)
 ウグイス (2014-12-13 17:15)
 すずきじゅんいち・榊原るみ夫妻 (2014-09-28 20:48)
 春日三球師匠 (2014-09-23 21:37)
 扇子 (2014-08-19 17:14)

2010年03月22日 Posted by臥游山人 at 21:52 │Comments(0)交遊録

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
歌うマジシャン
    コメント(0)