起きろ!!奇跡!!

義母は相変わらず意識が戻らず眠ったままで、毎日親類縁者が最後のお別れをしに病院に見舞いに来てくれているらしい。カミさんからは毎日報告の電話があった。しかしここ三日ほど何の連絡もない。オレはそろそろその時が来たのかなと覚悟を決めていた。

それが今日カミさんから明るい声で電話があった。オレは恐る恐る「どう?」と聞いてみたら意外な返事が返ってきた。何と義母が回復の兆しを見せていると云うのだ。救急車で運ばれてから緊急検査で腹膜炎が見つかり、翌日3m以上の小腸を切除するという大きな手術を受けている。そのまま人工呼吸器をつけて植物状態に陥っていた。

何といっても89歳という高齢だ。誰もが回復は無理だと思っていた。現に医者から「今晩が山です」と、告げられたとカミさんから悲痛な電話があった。オレは何時その日が来てもいいように喪服の準備も整えていた。

カミさんの電話によると、三日ほど前から血圧も上がり人工呼吸器を外したのだそうだ。万一のこともあるので様子を見てからオレに連絡したらしい。今朝は、カーテンを明けて日差しを浴びたら眩しそうに瞼をピクピクと動かしたという。医者も回復ぶりに驚いているという。

決して楽観してはいけないと思いつつも、オレは今感動している。義母がオレに命の力強さを教えてくれている、、、あんなに小さな体で、命の逞しさを実証して見せてくれている、、、

オレは56歳でこの世とオサラバしようと思っていた。その理由は以前の日記に書いた。そんなオレのひ弱さを義母は無言で叱り飛ばしている、、、オレはガツーンと頭を張り飛ばされたような気がした。

今、奇跡が起きようとしている・・・起きろ!!奇跡!!







2010年01月26日 Posted by臥游山人 at 18:57 │Comments(0)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
起きろ!!奇跡!!
    コメント(0)