チャンス青木
昨夜「99+」というバラエティ番組を見ていたら、売り出し中の「ナイツ」が出ていた。ナイツの二人が結婚するので、浅草の芸人が祝福の言葉をかけるというものだった。観ていると見慣れた顔が出てきた。チャンス青木さんだった。もう40年の芸暦があるのにかなり緊張してるのが手に取るように分かる。ハラハラしながらもほのぼのした気持ちになった。
チャンスさんと初めて会ったのは20年近く前になる。青空うれし師匠と行ったサンフランシスコ・ロサンゼルスの旅で一緒だった。彼は、人見知りでシャイでおおよそ芸人らしからぬ性格なので、初日は殆ど会話しなかった。二日目に事件(?)があった。

行きの飛行機の中で、中央がチャンスさん、左は声帯模写の伏見知か志さん
ホテルを出発したバスの中でなにやらブツブツとすこぶる機嫌が悪い。聞いてみると朝の食事に誰も誘ってくれなかったらしい。海外が初めてなので言葉も分からず、その上アメリカは怖いゾと脅されてきたらしく、ホテルから一歩も出れなかったそうだ。「みんな冷て~な~!」としきりに言っていた。
次の朝、一番でオレは彼の部屋をノックし、朝食に誘った。帰りにスーパーにも寄り、買い方を教えた。それが嬉しかったのか、それから一気に仲良くなり、次のラスベガス旅行も一緒した。
ロスのファーマーズ・マーケットに行った時、一緒にフィッシュ&チップスを食べてゴミを捨てようとしたら、チャンスさんがみんなのゴミを集めて「私が捨ててきます」と近くにあった緑色の木箱に捨ててきた。

ファーマーズ・マーケットで春日三球さんとチャンスさん
その時「オ~!ノ~!!」と女性の甲高い声がした。見ると白人のおばあちゃんがその木箱を指差して怒っている。何とそれはショッピングカートだった。チャンスさん、土下座をせんばかりに「アイム ソ~リ~」を連発してる。おばあちゃんはチャンスさんのあまりに必死の形相に気味が悪くなったのか小走りに駆け出した。それを追ってチャンスさん「ソ~リ~、ソ~リ~」の連発だ。市場中、爆笑の渦に巻き込まれた。オレも笑いすぎて腹が痛くなっちゃったよ。

問題のショッピングカートとチャンスさん
こんな人なのでチャンスさんを悪く言う人はいない。もともと「Wけんじ」の弟子として「Wチャンス」という芸名でコンビを組んでいたのだが、1983年にコンビを解消し青木チャンスで漫談をやってきた。それが、何を思ったのか2年ほど前に芸名を「チャンス青木」に変えた。
若手から慕われ、先輩から可愛がられ、今では浅草の主のような存在になった。若手が追い越していってもいやな顔ひとつしないで祝福してあげる。それなのに一向に芸人として花が咲かない。根が真面目で小心者で、恥ずかしがりやの人見知りときてる。それじゃぁ芸人にならなきゃいいのにと思うんだけど、好きなんだね~、芸人の世界が・・・
オレはこんなチャンスさんが大好きだ。この頃は年に数度しか会えなくなったが、浅草に行けば必ず楽屋に顔を出して挨拶してくるようにしている。行けば、出番を控えて緊張のため青ざめた顔をしたチャンスさんが、「や~!」と親指を突き出して出迎えてくれる。
ね~、もうそろそろ名前のように「チャンス」をモノにしようぜ。それとも「ピンチ青木」に芸名変える??みんなこんなチャンスさんを応援して下さいよ。
チャンスさんと初めて会ったのは20年近く前になる。青空うれし師匠と行ったサンフランシスコ・ロサンゼルスの旅で一緒だった。彼は、人見知りでシャイでおおよそ芸人らしからぬ性格なので、初日は殆ど会話しなかった。二日目に事件(?)があった。

行きの飛行機の中で、中央がチャンスさん、左は声帯模写の伏見知か志さん
ホテルを出発したバスの中でなにやらブツブツとすこぶる機嫌が悪い。聞いてみると朝の食事に誰も誘ってくれなかったらしい。海外が初めてなので言葉も分からず、その上アメリカは怖いゾと脅されてきたらしく、ホテルから一歩も出れなかったそうだ。「みんな冷て~な~!」としきりに言っていた。
次の朝、一番でオレは彼の部屋をノックし、朝食に誘った。帰りにスーパーにも寄り、買い方を教えた。それが嬉しかったのか、それから一気に仲良くなり、次のラスベガス旅行も一緒した。
ロスのファーマーズ・マーケットに行った時、一緒にフィッシュ&チップスを食べてゴミを捨てようとしたら、チャンスさんがみんなのゴミを集めて「私が捨ててきます」と近くにあった緑色の木箱に捨ててきた。

ファーマーズ・マーケットで春日三球さんとチャンスさん
その時「オ~!ノ~!!」と女性の甲高い声がした。見ると白人のおばあちゃんがその木箱を指差して怒っている。何とそれはショッピングカートだった。チャンスさん、土下座をせんばかりに「アイム ソ~リ~」を連発してる。おばあちゃんはチャンスさんのあまりに必死の形相に気味が悪くなったのか小走りに駆け出した。それを追ってチャンスさん「ソ~リ~、ソ~リ~」の連発だ。市場中、爆笑の渦に巻き込まれた。オレも笑いすぎて腹が痛くなっちゃったよ。

問題のショッピングカートとチャンスさん
こんな人なのでチャンスさんを悪く言う人はいない。もともと「Wけんじ」の弟子として「Wチャンス」という芸名でコンビを組んでいたのだが、1983年にコンビを解消し青木チャンスで漫談をやってきた。それが、何を思ったのか2年ほど前に芸名を「チャンス青木」に変えた。
若手から慕われ、先輩から可愛がられ、今では浅草の主のような存在になった。若手が追い越していってもいやな顔ひとつしないで祝福してあげる。それなのに一向に芸人として花が咲かない。根が真面目で小心者で、恥ずかしがりやの人見知りときてる。それじゃぁ芸人にならなきゃいいのにと思うんだけど、好きなんだね~、芸人の世界が・・・
オレはこんなチャンスさんが大好きだ。この頃は年に数度しか会えなくなったが、浅草に行けば必ず楽屋に顔を出して挨拶してくるようにしている。行けば、出番を控えて緊張のため青ざめた顔をしたチャンスさんが、「や~!」と親指を突き出して出迎えてくれる。
ね~、もうそろそろ名前のように「チャンス」をモノにしようぜ。それとも「ピンチ青木」に芸名変える??みんなこんなチャンスさんを応援して下さいよ。