紙幣と信用

昨日、東京より日銀静岡支店元支店長の田口さんが遊びに来た。田口さんは日銀を退職されて、今は法政大学大学院教授で政策科学研究科科長という仰々しい肩書きだが、実に物腰が柔らかくて、気さくな人である。

紙幣と信用


静岡支店の前に四国は松山の支店長をしてたんだけど、松山の財界人に陶芸好きの人がいたらしく、誘われて土いじりを始め、すっかり陶芸の魅力に取り付かれてしまったようだ。静岡転勤になって、又又、ここで焼物作りを楽しんでいる経済界のグループ、「三日月会」のメンバーから誘われて陶芸を始めることになった。

彼の奥さんも陶芸が趣味で、「夫唱婦随でいいね」とみんなから冷やかされていた、その奥さんが料理がうまく、時々オレ達を安東にある支店長宿舎に招待してご馳走してくれた。みんなが思い思いの酒を持ち寄り、美味しい料理をいただきながら政財界の裏話や暴露話で盛り上がり、ホントに楽しい時間を過ごしたナ~~。

紙幣と信用


紙幣と信用


田口さんが縁となって、それから代々の日銀の支店長が「三日月会」に加入して焼物作りを楽しんでいるが、今の武藤支店長で4人目になるのかな?

田口さんと話していて、前々から疑問に思っていた幼稚な質問をぶつけてみた。「今世界中が不景気不景気と騒いでるけど、あれだけ有り余っていたお金はどこに行ったんですかね?」田口さん、子供を諭すようにやさしく答えてくれた。「その質問に答える前に、お金という概念について説明しないと解らないかも知れないね」と。

そう言って、経済の初歩も知らないバカなオレに丁寧に教えてくれた。日銀は紙幣を発行した時点で借金をしたことになるんだそうだ。んんん~~?誰に??・・それに、単なる一枚の紙切れが、5千円とか、一万円とか価値が付く。その根拠は・・・??

そんなことをイヤな顔ひとつしないで教えてくれる。な~んていい人なんだろう。結局余り理解できなかったけど、(田口さん、ゴメン!!)要するに世界は、形のない「信用」というもので動いてるようなんだね。信用できる国が発行した紙幣だからその価値を認めているわけで、信用できなくなったら、いくらうず高く紙幣を積み上げてもただの紙切れになってしまう。

ということは、今の世界はどこもかしこも余り信用できなくなってきているので、デフレになっているということなのかな?若し、GMとトヨタが倒産しそうになれば、世界の資本は間違いなくGMに向かうだろうとも言った。それぞれの後ろに控えている国の信用度が月とすっぽんという事か・・・??

そりゃ~そうだ、日本のセージカやカンリョーを考えるとオレも納得せざるを得ない。じゃぁ日本はどうすればいいの?と聞こうとしたら、「今日はこれから寄るところがあるので」と、にこっと笑い、真っ赤なベンツに乗り込むと、「じゃぁ」と手を振って走り去ってしまった。

ヘキサゴン並みのおバカ加減に呆れちゃったかナ~~?? お願いだからこの次もっとゆっくり教えてよ!!






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2009年01月29日 Posted by臥游山人 at 12:26 │Comments(0)交遊録

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